餅が食べたい旦那。忘れる嫁。
いっちゃんです。
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とある土曜日。
ひーちゃんの習い事の送迎があり、近くのショッピングモールに車を停める。
そこから歩いて英語教室に送るとショッピングモールに戻って買い物をし、荷物を車に乗せてまた歩いてお迎えに行く。
旦那が車を出してくれ、そのまま旦那は用事を済ませるために別行動。
私は買い物を済ませようとしたけど、この日は風邪が治りかけで体が辛く、英語教室の待合室にある椅子に座り込んでしまった。
頭の中で冷蔵庫の中や冷凍室にある食材を組み合わせてみると、夜ごはんは何とかなりそう。
そのまま座ってひーちゃんを待つことにした。
ひーちゃんの英語教室も終わり、車に戻って旦那と一緒に家に帰った。
家に着くと旦那が
「おもち買った？」
と聞いてきた。
あっ…
と思ったがもう遅い。
前からお餅食べたいと言われていたっけ。
私にとって重要じゃ無いので記憶の端っこにありすぎて全然覚えてなかった。
「今日、しんどくてスーパー行かへんかった」
と言うと、ものすごく落胆している。
え…そんなに落ち込む？
大人が食材でこんなに落ち込む事があるだろうか。
餅のポテンシャルについて今一度考え直さなければいけない。
「あ…また次買い物行ったら買ってくるわ」
と言うと
「もう…いっちゃん信用できん」
と肩を落とす旦那。
忘れん坊の私の信用は何度落ちていくのか。
それにしても私の信用は底なしやな。
何度落ちてもまだ底があるもんだ。
今日の夜ごはんに使う食材を冷凍室から出していてふと思う。
今日のメニューは
・ぶり大根
・チキン南蛮
・レタスサラダ
・味噌汁
のつもり。
でも、今からぶりを下ごしらえし、大根を下ゆでし、鶏肉切って下味をつけ。
味噌汁の出汁をとり、具材を煮ておく。
ねえ、面倒くさいよ。
もう夕方になろうとしている。
体調が万全の時はいいけど。
今日はしんどい。
私はくるっと振り返り、旦那に
「お餅買ってきてあげるわ」
と言う。
旦那は訝しげに顔を上げ
「何で？しんどいねんからもういいよ」
と首をふる。
でも私は
「食べたいんやろ？私は大丈夫。買ってきてあげるよ」
とスーパーに行く準備をする。
バッグを持って外に出て自転車に飛び乗る。
もう、今日楽したいから鍋の材料買いに行こう。
そんで、ついでやし餅も買おう。
餅買ってきてあげる。などと恩を売っとこ。
私が餅買うの忘れてるだけやねんけど。
体辛いのに餅買うためにスーパーに行くできた嫁。を前面に出しておこう。
ま、私が何度も餅買うの忘れてるねんけど。
スーパーで鍋の材料を買ってレジでお金を払い、荷物を自転車に乗せる。
さあ、帰って食材切ろう。
と自転車に乗ったその時。
餅は私にとって本当にどうでもいい部門に入ってるんやな。
思い出して良かった。
すぐにスーパーに戻り餅を買う。
ふー。危なかったぜ。
旦那に
「餅買ってきたよ」
と、まるで餅のために行ってきたったで。
とでも言いたげに餅の袋を目の前に置いてみる。
旦那も嬉しそう。
買うの忘れそうやってんけど。
その夜、肉好きな旦那とお父さんのために豚肉。私と娘はぶりしゃぶ用のぶり。母は鯛。
家族多いと好みが違いすぎて寄せ鍋になっちゃう。
結局その夜旦那は鍋を食べ過ぎたため餅を食べられなかった。
その代わりお父さんが鍋に餅入れて3個食べてた。
旦那は満腹な自分を責めていた。
「餅、食べたかったのに…！何でこんなお腹いっぱいに鍋を食べてしまったんや…！」
なかなかの熱さで後悔している。
その姿を見るとどうしても笑いがこみ上げてくるが、本人は至って真面目なので頑張って真顔を作る。
なんだったら「残念やったね」の表情も作りたかったがもう無理。
餅が食べたかったけど満腹。と言う理由で後悔する40代のおっさん。
加減して食べろよ。
もうあかん。見えないとこで笑っとこ。
今週のお題「鍋」
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